ものごとに、こだわっている人ばかり取り上げて、描いた漫画を拝読しました。
2018年に最終巻が発売された漫画です。
私の「こだわり」は、あるのかなと振り返ってみると、何もないと思います。
だから何かにこだわることによって、人生に喜びを見出すこの漫画は、自分にはないものという感じで面白かったです。
とりあげられている人の一例は、ポテトチップスのコンソメ味が異常に好きで、そればかり食べている人。
寝るのが異常に好きで、ずっと寝ている人。
サウナに通う芸能人。
ベランダに寝る人。
メロンが異常に好きでメロンばかり食べている女の子。
この音楽配信全盛の時代に、あえて無印良品の壁掛けスピーカーでCDばかり聴いている人。
マクドナルドの冬季限定ハンバーガーが異常に好きで、毎年、冬になると、そればかり食べている人など、十人十色です。
彼らの偏った嗜好は、彼らのなかで完結しており、ほんらい誰かと共有するものではなかったのだろうけれど、そうした日陰にあったものにスポットライトを宛てた清野とおるさんの独特の視点が面白い漫画でした。
どこか人をバカにしたような絵柄やタッチが、けっこうクセになってしまい、気づけば全巻、購ってしまいました。
翻って私自身の人生を顧みると、とくべつ何かに拘ったような記憶はありません。
とくに何の拘りもない、つまらない人生を送ってきた私ですが、私も鋭敏な感性を持った彼ら(彼女たち)を見習って、自分の周りに何か楽しいことを見つけて過ごしてみたいと思いますが、最近はあまり楽しいことがなく、拘りたくても、拘るすべがありません。
ちなみにこだわりをgoogleで英訳させるとobsession;the state of being obsessed with someone or sth とでます。
obsession というと、そうとう強いニュアンスで、陰気なイメージがあるが、
日本語で「おこだわり」は、もうちょっと軽くて、後ろめたいイメージです。
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