ぽえむ

ぽえむ

しんしんと降る雨の音も

そよ風が頬を撫でる頃に歩き廻り 人の影を生きる煩わしさ 立ち上がることも眠ることもできず 蹲っている日々 堆く積もってゆく不安ひとつひとつに名前をつけても きっとすぐに忘れてしまうだろう 初めから叶わないとわかっている 寂しい夢を観るのにも...
ぽえむ

烏が待っている昏い部屋

絶え間ない物陰にじっと俯いている私の影は ひらりと翻るマントに怯えて動かなくなった 烏の鳴き声と共に次第々々に恐怖心は薄れ やがて私も夕暮の中に羽を休めることを憶えた お前はどうして此処にいるのかと、するどい子供に訊かれたら 涙の流し方を忘...
ぽえむ

路傍のいんふるえんさ

きらきらの車を降りた若いおとこが ぎらぎらの夏の路傍で車を降りて 車をばつくにすまほを自分に向けて につこり太陽のように微笑んでいる きつと彼はいんふるえんさなのだろう 彼のおおらかな瞳には未来がつまつている...
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