やれやれ、また仁義なき戦いか。

1973

最近、疲れているせいか、なにか映画でも観ようと思っても、新しい映画に食指が動かないことも多々あります。そんな折は知っている映画を、手に取ることになります。今回、拝見した、本作「仁義なき戦い」のシリーズ第一作も、今回、4度目か5度目の再見です。
つかれた状態でじっと画面を観はじめて、村上春樹さんの「ノルウェーの森」のワタナベみたいに、「やれやれ、また仁義なき戦いか。」などと言っております。
菅原文太さんが、「私の友達がやられたのだし、武器はないけど、私が(報復に)行きますよ」(というような内容のことを広島弁で)ゆっくりと述べた瞬間、菅原さんの素晴らしい距離感、間合いの取り方。緊迫した画調のなかで、その独特の間合いが、心の中にすっと拡がり、疲れが、ほぐれてゆく。
もう何度も観ているから、誰がいつ、どうやって死ぬかなんてことは憶えているけれど、それでも、すこぶる面白い
床屋のシーン。葬式のシーン。親友をホテルの一室に殺しに行くシーン。玩具屋のシーン。好きなシーン、たくさんあります。また、いつか、再見するかもしれません。

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