LGBTQのQにはQueerの他にQuestioningの意味があります。
性自認が定まっていない人の意味ですが、はっきりと区分できる場合が多い体の性と違い、心の性はgraduationである場合があり、他人にわかるかたちで言語化できない場合があります。
英語ではそのような心の性が定まらない人に対して、She, Heの他に三人称単数でtheyを使う場合があります。このばあい所有格はhis, herではなくtheirになります。
りゅうちぇるさんの逝去を報じたBBCの記事を拝読すると、人称がtheyになっています。性自認が定まらない人がいるということが英語圏では常識になってきていることがわかる記事です。
Ryuchell: Japanese TV personality found dead at agent’s office – BBC News
この記事にもあるように、りゅうちぇるさんの ”gender non-conformity”(男らしく/女らしく 生きないこと)は、批判されてきました。りゅうちぇるさんは、自分の性自認がはっきりと定まっていないのに、男らしい生き方に従わないことを、苛烈な言葉で批判されることで、ずっと苦しまれてきたのだと思います。
今回のりゅうちぇるさんの報道を受けて、必ずしも、そのことが原因のすべてではないかもしれないが、もっと多様な性自認が、もっと法的にも、心理的にも認められる社会を志してゆかねばならないと感じられた方は、多いのではないでしょうか。何の力もないけれど私もそのように感じています。心よりご冥福をお祈りいたします。
コメント