けむを吹かす夜半まち外れの裏階段
三日前から切れて踊っている電飾
目を半分つむり開くバーの扉
やつれがちな胃を撫でまたグラスに屈んで
君の歪な可愛さって他の子とは少し
違う気がするけれど何故かはわからない
天気が静かに変わるみたいに明日になれば全部
うまくいくといいな無理かもしれないけれど
吐く息に混じる饐えた臭いが汚す白い襟
曇るトイレの鏡に浮かぶ脂肪の塊
太陽からできるだけ離れていたいから
眠ったらまた明日に目覚めてしまうから
初めから生まれなければどれほど幸せだったか
生きるってことはそれだけ損するってことなのさ
僕が好きな小説にこんな言葉があるよ
「世界とはそれ自身を食べつくすひとつの癌細胞だ」
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