君の柔く細い肩に三月の雨がしとしとと降り頻る
ぼろを纏った楽隊が奏でる懐かしき恋歌
七色の花を飛び交う蝶々のリボンそよ風に揺れる花
からっぽな私の涙の意味を君に尋ねても
甘い恋は君色 弾ける二つの心
旅立つ季節はもう 辿り着いていたのに
こんなに側にいたのに 宛てもない心は 旅立ちの空
カフェ・オ・レの香りに酔いまだ眠い頬を指先で支えている
開け放しの窓辺から客船の汽笛の音が聞え
弾ける花火のようなネオンの燈り時めいて霞む花
桜の吹雪く庭の門へ歩き始める二人の側へ
旅立ちの空

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