あこがれ
海風のるなあぱく茜の波をわけて
飛沫をあげながら走るろおらあこおすたあ
しやんでりあ揺らめいて木馬は夢のすてつぷを踏み
花火のあわいへ翔けるばるうんのすぺえすしつぷ
ねえ耳を澄ましてみて聞える甘い恋歌
私の瞳の奥の憧れはいつも君の微笑み
ぼろを纏う楽隊が奏でるわるつのめろでい
がらくたを掻き鳴らし草笛は透き通る
まだ遅くなんかないよ君が来るのを待つていた
君が明日の空に初めて描く青
降り灌ぐ雨は君の肩にもやがて降り頻る
星を翔ける私の憧れはいつも君を夢む
ねえ耳を澄ましてみて聞える甘い恋歌
私の瞳の奥の憧れはいつも君の微笑み
秘密のルージュ
砂に厭く漣、秘密のルージュ
楽隊がわるつを奏でると
紫の車輪を転がし遊ぶ
子供の笑い声が聞える
半分になった私の心臓は
夕闇の焔に波拍って
魚の跳ねる音に首をすくめ
ポケットに入れたままの掌
シャツに煙草の焦げ跡つけて
ノックする扉の影にひらり
このまま暖かい棺のなかで
ぼんやり腐ってゆくだけさ
草臥れた額を撫でる海風
モカ珈琲の香りに包まれて
君が微笑む刹那の夢が
私の昏い心を解きはなつ
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